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令和5年度 厚生労働省 看護系予算請求 新規

ごきげんさまです。感護師つぼ(@cango_shi)です。 

看護師の可能性を拓くのに、看護師に関係する世の中の動きをチェックすることも大事なことだと考えています。

新しい動きをチェックするのに、予算案の中から新設されたものをチェックするのがいいので、今回取り上げます。

実際には、ロジックセオリーを作り上げて、簡易的なプログラム評価が出来るといいのですが、作成になると大学院生の論文クラスのものになるので、とりあえずは、新規の部分を取り上げてみます。

1.看護職員の資質向上等

(1)特定行為に係る看護師の研修制度の推進
④特定行為研修の組織定着化支援事業 328百万円(0百万円)
看護師への特定行為研修の受講と研修修了者の活動を推進する取組を組織的かつ継続的に実施する医療機関に対し、看護師の定型的な研修に特定行為研修を位置づけるための共通科目のEラーニングのコンテンツ使用料等の費用や特定行為研修修了者が特定行為を実施できる体制整備等を目的とした委員会の設置、特定行為研修修了者へのメンターの配置等に必要な経費に対する支援を行う。
また、本事業の周知や取組の支援を目的としてシンポジウム・地域別ワークショップの開催等に必要な経費に対する支援を行う。

新しく、特定行為研修を受けた看護師がしっかりと組織に定着するための予算が増えました。今まで、特定行為研修を受けた看護師が増えたとしても職場の理解がいかないために、折角受けた研修を活かすことが出来ていなかったなどの看護師本人の実力ではなく環境要因で問題があったところに焦点があてられたようです。予算金額は、3億2800万円。

(2)看護職員の資質向上推進
⑥ 看護学生の看護実践能力向上に資する地域住民との連携教育事業  14百万円(0百万円)
看護学生の看護実践能力向上に資する教育を推進するために、地域住民と連携した学内外での演習などをモデル事業で実装し、効果的な教育方法を構築するため、モデル校への助言指導者派遣や演習の実施及び各モデル校の取組の普及等を目的としたシンポジウム・ワークショップの実施に必要な経費に対する支援を行う。

地域と密着した医療機関の次は、地域と密着した看護養成機関を目指されていると考えます。また、地域住民と関係性がうまれると看護学生がその地域に就職する確率があがるので、そちらも目的にしているのでしょうか?予算金額は、1400万円

(3)看護提供体制等の効率化に向けた取組
② 良質かつ効率的な看護提供体制の実装に向けた調査・分析事業  59百万円(0百万円)

2040年に向けた高齢者の増加・人口減少に伴い、医療ニーズの増大と人材の確保や医療従事者の働き方改革に伴う対応が同時に必要になることを踏まえ、良質かつ効率的な医療提供に資する看護サービスの指標等の変化を分析・検証するために必要な経費に対する支援を行う。

2040年対策に向けての看護サービスの調査・分析を実施していくとのことです。この調査結果によっては、今後の看護の行方が分かると思うので、この調査・分析がどのように行われているのか?が来年の要チェック項目になりそうです。予算金額は、5900万円

2.看護職員の確保対策等

① マイナンバー制度を活用した看護職の人材活用システム化事業  229百万円(0百万円)
今後の現役世代(担い手)の急減と高齢化の進行に伴う看護ニーズの増加に対応するとともに、今般のコロナ禍を受けて、今後の新興感染症の発生に的確に対応していく観点から、デジタル改革関連法(令和3年5月19日公布)・新型コロナウイルス感
染症対策本部決定(令和4年6月17日)に基づき、「マイナンバー制度を活用した看護職の人材活用システム」を構築し、看護職の資質向上及び潜在看護職に対する復職支援等の充実を図る。

マイナンバー制度と看護師の国家資格の連携がより強くなって、データだけではなくて活用できるようなシステムを構築していくとのことです。これに対しての予算が2億2900万円というのは、何か中途半端な金額がしてしまうのと、マイナンバー制度がどこまで活用できるのか?未だに少し懐疑的な私は心配です。

③ 新型コロナなど新興感染症等に係る看護職員等確保事業 56百万円(0百万円)
新型コロナウイルス感染症などの新興感染症等の発生に際して、都道府県が迅速に看護職員の確保を図れるよう、日本看護協会及び都道府県看護協会において、医療機関への応援派遣に的確に対応できる看護職員の養成を推進し、リスト化を進める。あわせて、一部の都道府県で感染が集中的に拡大した場合に、日本看護協会において全国レベルでの看護職員等の応援派遣を調整できる体制を整備する。

新型コロナウイルス問題で都道府県での看護職員確保が難しかったことから、確保ができるための仕組みを創るということです。
いや、「リスト化を進める」とあるので、リスト作成だけになるのかな?そうなると予算金額が5600万円は大きくなりすぎるところです。

リストがあるだけでは活用できないので、定期的に研修を受けられる仕組みやリストを更新できる仕組みなども併せて作成して頂きたいものですが、それだと予算金額5600万円は少なすぎる気がする。

どのようになっていくのがいいのか?既存の看護師人材紹介会社や派遣会社の方がデータをもってしまっている時代になるので、この予算を企業が持って行ってしまうことになるのだろうか?気になる予算です。

⑦ 准看護師籍簿と国家資格等情報連携活用システム連携推進事業  11百万円(0百万円)
「デジタル改革関連法」が成立し、マイナンバー法や住民基本台帳法が改正され、令和6年度中に医療関係資格の資格情報について、国家資格等情報連携・活用システムへの格納を通じて、マイナンバー制度の利活用を図ることとされている。准看護師の資格情報は都道府県が管理していることから、免許申請事務や資格管理に使用しているシステム仕様の実態に基づき、准看護師免許と国家資格等情報連携・活用システム内の資格データを連携するために必要な対応の調査及び仕様書作成等に必要な経費に対する支援を行う。

都道府県の資格である准看護師免許に関しても国家資格と同様にマイナンバー制度に組み入れる。そのために、新たな予算が要求されています。1100万円で果たして足りるのだろうか?各都道府県の管理と連携するとなるとかなり工数が大変な気がしますが、具体的なところは各都道府県の予算から捻出されるのでしょうか?

令和4年度

ちなみに昨年も下記のように書かせて頂きましたので、過去をチェックしたい人はのぞいてみてください。

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感護師つぼ

坪田康佑4/1/1982
生まれも育ちも東京
3代続いた東京生まれの江戸っ子
国際医療福祉大学保健医療学博士課程
一般社団法人医療振興會​ 代表理事
著作
看護管理者のためのコーチング実践ガイド
臨床を動かすリーダーシップ
医歯薬出版

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