ごきげんさまです。感護師つぼです。
毎日、毎日、予算の話飽きてきたと思われる方、すみません。
今回は、文部科学省の案件で、ちょっと看護教育の変化や学校での看護師の活躍の場面が増えるニュースですので、是非ともお付き合いください。
去る2021年8月31日に、日本の看護関係予算の概算請求が決定する厚生労働部会が開催されました。
日本看護協会や日本看護連盟などの看護系団体15名の代表だけが参加できる会議です。
感護師つぼのメインブログ【8月31日開催】厚生労働部会 看護関係予算請求で書かせて頂いたところアクセスは多かったのですが
https://cango.blog/increase/
え。。文部科学省も看護って関係するの?
と言われることが多かったので、埋もれてしまわれないように、別タイトルにして記事にさせて頂きます。
文部科学省 令和4年度看護関係予算概算要求について
<高等教育局>
スマート DX 設備を活用した高度専門人材育成事業
令和4年度概算要求額:7,500 百万円の内数(新規)
【概要】 デジタル社会への環境変化に対応した資質・能力を涵養するため、最新のDX教育設備を活用した新たな教育手法の開発 や実験・実習の高度化を進め、大学等における専門人材の育成を図る。 看護系人材の養成においても、教育設備を活用した実践的な実験・実習カリキュラムを実施し、デジタル化が進む産業分 野(今後進むと予想される分野を先取りすることも想定)を牽引する高度専門人材を養成するための教育を推進する。
https://www.ktsubota.com/post/budget
デジタル庁との連携が重要になると思われる予算が新規に75億円でました!
コロナ渦で病院実習することが困難になって、2020年後半で病院実習が予定通りできた看護学校は全体の10%以下という状況なので、スマートDXで看護系実習プログラムのデジタル化の予算は今後の看護教育が大幅に変わりそうです。実際に、医学教育VRでジョリーグッドが文部化科学省の予算を使っていろいろと可能性をどんどん広げていってくれているので、看護教育の世界も東京医科大学や日本医科大学だけではなく、スマートDX教育が実践される状況になりそうです。ここを監修したり設計したりする看護人材も不足していきそうですよね。でも、個人で看護教育VRを作る看護師さんが出てきているので、個々人が作成したものが採用されるタイミングかもしれないですね。
また、オンライン診療や医療AIなどの医療分野の変化を教育現場に持ってくるための予算でもあると考えるとデバイス型聴診器とか会話入力型電子カルテなどが教育現場で採用されるチャンスのようにもみえます。
ポストコロナ時代の医療人材養成拠点形成事業
令和4年度概算要求額:1,600 百万円の内数(新規)
【概要】 コロナ禍で、特に地域で必要とされた総合診療や救急医療、感染症対応等について、遠隔システムを用いた医療や地域医 療機関での実践等を通じて履修できるプログラムを開発することにより、 ポストコロナ時代に必要とされる医療人材を養 成する。 看護系人材の養成についても、医学部と看護師養成課程との連携により、総合診療や救急医療、感染症対応といった場面 において多職種連携することを深く学び、各領域の課題に対応できる専門医療人材を養成するための教育を推進する。
https://www.ktsubota.com/post/budget
完全な新型コロナウイルスを意識した予算が追加されました。救急医療・感染症対策などなど個別なことが書かれていますが、改めて日本政府が目指す保健医療2035で提唱されていた全体像をみえて多職種連携をする教育が重視されました。診療化が分かれる医師やパラメディカルと比べて看護師は、異動も含めて多職種連携の潤滑油になりうる職種ですので、この予算を活用して看護の価値をより高める活動にいただけるように予算を狙いにいくのも大切だと思います。
令和4年度概算要求額:10 百万円(新規)
【概要】 感染症に対応する中核的人材となる保健師について、現場の感染症対応能力を身に付けることを目的とした基礎教育から 現場へのシームレスな教育のために、どのようなカリキュラムが必要なのかを調査する。
https://www.ktsubota.com/post/budget
コロナ渦によって、保健所の保健師の業務が急に変わりました。今後の感染症対策のために保健師の教育プログラムを変えていくための調査予算が出てきました。この調査研究に協力するとか、調査研究が行われるので発信していくことによって、今後の保健師教育の変化を価値あるものに変えられる機会があるとみます。
<初等中等教育局>
学校における医療的ケア看護職員配置
令和4年度概算要求額:2,754 百万円(2,068 百万円)
【概要】 学校における医療的ケアの環境整備の充実を図るため、登下校時の送迎車両に同乗する看護師も含め、自治体等による看 護師配置を支援する。(2,400 人分→3,000 人分)
https://www.ktsubota.com/post/budget
令和3年度の予算で新規大型に加えられて2020年9月から開始した医療的ケア児の支援ですが、より看護職が活躍できるように、看護師配置人数を増やすために予算が増額されました。この予算が減らされないように新規でうまれてきたものだからこそ、価値を高めるための研究や発信の重要性が増してきた流れになるとみることが出来る予算です。特化した学会や業界団体を作る必要性があるかもしれません。
予算の動きに注目すると、いろいろなことがみえますよね?
予算が多い順に解説していくとか、いろいろなことを企画していこうと思いますので、何か質問がありましたら、お声がけいただけると幸いです。
ごきげんよう♪