ごきげんさまです。感護師つぼたです。
去る2021年8月31日に、日本の看護関係予算の概算請求が決定する厚生労働部会が開催されました。
日本看護協会や日本看護連盟などの看護系団体15名の代表だけが参加できる会議です。
感護師つぼのメインブログ【8月31日開催】厚生労働部会 看護関係予算請求で書かせて頂いたところアクセスは多かったのですが
長すぎてよくわからないよ
どこを読めばいいの?
などとコメントをいろいろ頂きましたので、
今回は、新たに予算請求をしているものだけを取り上げ、コメントします。
1.看護職員の資質向上等
(2)看護職員の資質向上推進
⑤ 危機管理における看護マネジメント研修ガイドライン作成等事業 新規 15百万円(0百万円)
新型コロナウイルス感染症に限らず、新興感染症等の有事の際の危機管理を行うため の看護マネジメント能力の向上を目指して、各都道府県が看護管理者向けの「危機管理 における看護マネジメント能力向上研修」を実施できるように、研修開催のためのガイ ドライン及びコンテンツの作成と検証に必要な経費に対する支援を行う。
https://www.ktsubota.com/post/budget
2021年の介護報酬改定でも、BCP計画(業務継続計画)を作ることが必要になってきて、この業務継続計画の中で災害対策なども含まなければいけなくなって注目されました。
看護師の業務として、危機管理看護マネジメントが今後より一層重要になるということで、新規で予算が組み込まれました。各都道府県庁が研修そのものに関しては運用等を実施するようですが、今回ガイドラインとコンテンツ作成及び検証に関して予算がつきました。
私としては、オンライン診療や電話看護が増えてきていることから、サイバーセキュリティの基礎的なものを入れ込んで頂きたいと考えていますが、そのような形で新しくお願いしたいものは、このガイドライン作成を実施する団体にアプローチすることが大切そうです。
2.看護職員の確保対策等
(2)看護職員確保対策の総合的推進
④ 看護提供体制の最適化に係る調査・分析事業 新規 45百万円(0百万円)
看護職員の領域偏在是正や医療資源の適正配分に向けて、看護サービスと患者アウト カムの関連について、医療機関等において日常的に報告している患者の状態や医療提供 の程度に関するデータと、看護関連の指標について分析を行うことで、患者のアウトカ ムに影響する看護関連指標を抽出するために必要な経費に対する支援を行う。
https://www.ktsubota.com/post/budget
新型コロナウイルスの対応で、看護師のニーズが急増して、潜在看護師を掘り下げたけれども看護師が足りない!っていう状況になっています。どの現場にどれぐらい看護師が必要なのか?改めて患者のアウトカム設計から設計しなおすことが始まるようです。ここでしっかりとしたデータを出していかないと設置基準が悪くなったり、人が減ったりするのでここは現場としても意識していかないと怖い調査分析事業です。
⑤ マイナンバー制度を活用した看護職の人材活用システム化事業 新規 82百万円(0百万円)
「デジタル改革関連法」が成立し、令和6年度中に国家資格等情報連携・活用シス テム(仮称)が導入されることに伴い、ナースセンターにおいても、より効果的な就 業支援を行うため、看護職の資質の向上や就業の促進のためにマイナンバー制度を活 用した看護職の人材活用システム構築が必要となることから、システム構築にかかる 調査及び仕様書の作成に必要な経費に対する支援を行う。
https://www.ktsubota.com/post/budget
マイナンバー制度の構想の時からあがっていた国家資格の管理構想ですが、やっと予算に組み込まれ始めました。特に新型コロナウイルスの対応で、潜在看護師に協力してもらうことに、アナログで電話して連絡をしたり、アンケートを配布して回収したりローテクで実施していました。東日本大震災の反省からスムーズに潜在看護師に連絡とれるようにしようと長年してきていましたが、やっと予算に入りました。しかしながら、令和6年つまり2024年にやっと国家資格情報連携を実施するので、「今必要なんだよ!」と言いたいですが、連携事業を開始するということです。システム構築に関して調査及び仕様書の作成に関して新たな予算として出ていますが、当初の計画よりも予算が増えている気がするので、どこまでも予算が増えていってしまわないか?そして使い勝手がいいかどうか?
看護師の行動デザインが出来る人が協力してもらいたいと思う案件です。