ごきげんさまです。感護師つぼ(@cango_shi)です。
看護師の可能性を拓くのに、すでに新しい道を切り拓いている方々の活動を知ることが第一歩だと思っています。
王道キャリアとスタートアップなどの新規キャリアって相反するようでいて、世の中の変革のためには交わることが多いです。最近話題のVR医療の中で、看護研究者として第一人者の阿部 幸恵先生を今回取り上げます!
写真は、東京医科大学より拝借
阿部 幸恵(あべ ゆきえ)
【所属・肩書】東京医科大学 教授 看護学科長
【出 身】防衛医科大学高等看護学院
聖徳大学人文学部児童学科教員養成コース、聖徳大学大学院児童学研究科児童学専攻博士
【教 育】東京医科大学看護専門学校、琉球大学医学部附属病院
【専 門】看護学教育、医学教育学、シミュレーション教育
【経 験】日本シミュレーション医学教育学会 理事、日本看護研究学会理事、日本看護シミュレーションラーニング学会 理事
日本看護学科学会 代議員、日本医学教育学会 代議員
【臨 床】(財)日本心臓血圧研究振興会附属榊原記念病院、東京医科大学病院
【資 格】看護師、
ユニークキャリア
東京医科大学の阿部幸恵看護学科長は、シミュレーション看護教育で有名であり、VR看護教育にも熱心に取り組んでいます。今回は、彼女が開発に携わったVR教材について、その経緯や今後の展望について紹介します。
【開発経緯】
従来のシミュレーション教育では、模擬患者さんやシミュレータを使って学習していましたが、事例ごとに状況が異なるため、準備に時間とマンパワーが必要でした。その解決策として、VR教材を活用することを模索していました。コロナ禍で臨地実習が難しくなる中、VR教材によるシミュレーション教育が注目され、技術が飛躍的に進んだことから導入を検討しました。
一方、VR教材を作成する企業は、技術はあるものの、看護学で必要な学習内容(シナリオ)についての知識が不足していました。そこで、シミュレーション教育が充実し、多様なシナリオを保有している東京医科大学看護学科に企業から依頼があり、阿部教授が共同開発に携わることとなりました。
【今後の展望】
東京医科大学では、実践力向上のために、低学年からシミュレーション教育を積極的に導入しています。2021年度には全10領域でVR教材のシナリオを作成し、7領域のVR教材を完成させており、残り3領域は開発中です。
本学では、机上学修・VR(仮想空間)学修・モデルやシミュレータ使用から模擬患者参加型のシミュレーション学修へと段階的に進むことで、看護提供の場や対象へのイメージ化を図ります。コミュニケーショ
ョン能力を高める実践的な演習が必要なため、コロナ終息後も様々な教材を利用したシミュレーション教育を導入していく方針です。
阿部幸恵教授のVR看護教育への情熱と開発への取り組みは、今後の看護教育の発展に大きく寄与することでしょう。シミュレーション教育を通じて、看護師たちが実践力を向上させ、患者さんへのケアがより高いレベルで提供できるようになることが期待されます。
公式サイト
https://www.tokyo-med.ac.jp/nursing/staff/01.html