ユニーク看護師 桜田 亜己 看護学生の個別指導専門家

ごきげんさまです。感護師つぼ(@cango_shi)です。

看護師の可能性を拓くのに、すでに新しい道を切り拓いている方々の活動を知ることが第一歩だと思っています。

今回は、インスタグラムで仲良くさせていただいている、あこさんこと桜田さんを取り上げます!

桜田さんは、自身の体験を元に看護学生への個別指導を提供するユニークなキャリアを築き上げています。彼女は、様々な環境下で困難に直面する看護学生たちを支え、看護師として自信を持つことができるようサポートしています。幼い頃から漠然と看護師になりたいと思っていた桜田さんは、看護学生たちの支えとなる看護師としての活動を通じて、自身の看護の力を確認する機会を得ました。彼女のキャリアパスは多くの看護学生にとって価値ある参考になることでしょう。

桜田 亜己 (さくらだ あこ)

【所属・肩書】REGALIA PROJECT代表
看護大学実習指導教員

【出 身】2000年国立函館病院附属看護学校、2015年武蔵野大学大学院人間学研究科人間学専攻修了
【臨 床】独立行政法人国立病院機構北海道がんセンター
【専 門】看護教育、実習指導
【資 格】看護師、

ユニークキャリア

看護師を目指したワケ

桜田さんは「大きくなったら看護師になりたい」と、幼い頃から夢を持っていました。それは特別な理由からではなく、身の周りの様々な要素から自然と湧き上がった想いだったのです。子供の頃にお祭りで買ってもらったお医者さんのおもちゃが大のお気に入りで、それを使って何時間も遊んでいたというエピソードがその証左です。

そして、桜田さんの心を強く惹きつけたのが、白いスーツを着たキャラクターたちでした。特に、人気テレビ番組『電撃戦隊チェンジマン』のヒロイン、チェンジマーメイドに深く憧れていたといいます。彼女の活躍ぶりに心を奪われ、自身も白い制服を身にまとい、多くの人々を支える存在になりたいという想いが強まったのです。

彼女にとって、看護師とはただの職業ではなく、自身が成りたいと願った”ヒロイン”そのもの。その夢を胸に、桜田さんは看護師という道を選び、その道を進んできました。

彼女の経験は、多くの人が抱く「看護師になりたい」という想いが、どのようにして形になっていくのかを示しています。そして、それは特別な理由が必要なことではなく、身の周りの日常的な経験や、自分自身の興味や憧れが大きな力となり、夢へとつながることを教えてくれます。

その看護学校を選んだワケ

彼女が通った看護学校は、その高い教育レベルと実績から、学年トップクラスの成績を収める優秀な卒業生たちが毎年、指定校推薦を通じて入学していました。そのため、桜田さんにとって、この学校は自身の目指す高いレベルの教育を受けられる場所として魅力的に映りました。

加えて、桜田さん自身も高校時代に学業と部活動に一生懸命取り組み、その努力が認められて指定校推薦の受験資格を得ることができました。その結果、桜田さんは自身の努力が実を結んだこの学校を選び、看護師への一歩を踏み出すことを決めたのです。

このように、桜田さんの看護学校選びは、自身の目指す高い目標と、それを実現するための自身の努力が結びついた結果でした。その背景には、自身の能力を信じて進んだ道があり、その経験が現在の彼女を形成する大きな要素となっています。

ユニークキャリアを選んだきっかけ

次に、桜田亜己さんが独特のキャリアを選んだエピソードについて語ります。

桜田さんがユニークなキャリアを選んだきっかけは、彼女自身が皮膚筋炎という難病を発症し、入院した際の体験です。その時、成人実習で担当してくれた看護学生との出会いが大きな影響を与えました。突然の発症に戸惑い、不安を感じる中で、さらにプレドニンの大量投与によるうつ症状と戦いながら、毎日涙に暮れる日々を過ごしていました。

そんな中、彼女を支えてくれたのが看護学生でした。学生は常に傍にいて話を聞き、泣きじゃくる桜田さんの背中を優しく撫でてくれました。その学生の支えにより、桜田さんは病気と共に生きる勇気と覚悟を持つことができました。

この経験が、看護学生ひとりひとりに合わせた個別指導を提供するサービスを開業する決意につながったのです。自身の病気を通じて、看護学生たちが持つ看護の力を強く感じた桜田さんは、彼らが将来、患者さんに対して思いやりのある看護を提供できるよう、全力で支援していきたいという思いを新たにしました。

彼女が看護学生の実習指導教員を務めた経験を通じて、学生たちが直面する困難や課題を深く理解することができました。その中でも、生命を託される重大な現場で看護過程を展開しながら、理論に基づいた実技を実行することの難しさを目の当たりにしました。しかし、これらの困難に対処し適応する能力は個々の学生で大きく異なり、それぞれの学生に対する個別の指導が必要であると気付かされました。

これらの経験を踏まえ、桜田さんは、一人ひとりの看護学生に対してきめ細かい指導を提供するサービスを開業することを決めました。その目標は、各学生の個々のニーズに対応した丁寧な指導を行い、彼らが実習や試験に対する不安を抱くことなく、自信を持って看護師としてデビューできるようにすることです。桜田さんのこの独特なキャリア選択は、彼女自身の経験と、看護学生たちの成功を願う強い思いから生まれました。

今後やりたいこと

桜田亜己さんが今後進めていきたいことは、まず彼女自身の患者としてのエピソードを多くの看護学生たちに伝えることです。看護学生は実習中に過酷な環境で自己肯定感を傷つけられやすく、自信を失うことが多いのが現状です。そのため桜田さんは、看護学生たちに自分たちが提供する看護ケアがどれだけ患者の支えになるかを理解してほしいと考えています。そして、看護を志すことへの自信と誇りを持ってもらうことを強く願っています。

さらに、桜田さんは様々な個人や企業とのコラボレーションを通じて、看護学生をより広く支援していきたいと考えています。自身が開発した指導方法やカリキュラムが多くの学生たちに受け入れられることで、より良い看護師教育を提供する手助けになることを目指しています。これらの活動を通じて、桜田さんは未来の看護師たちへの道を開く独特のキャリアを進めていくことでしょう。

心に残る看護エピソード

桜田亜己さんが心に深く刻まれている看護エピソードは、看護学校時代の恩師から学んだ一つの教えです。それは「看護は、特別な場所でなくとも、誰かを思いやる行動そのものである」という言葉です。

恩師は具体的な日常生活の中から例を挙げて、その意味を示してくれました。「ホッチキスで資料を留める時には、相手が指を傷つけないように、裏側をセロハンテープで保護してから渡すこと。また、公衆浴場で洗面器にたまった汚れたお湯を捨てる時には、他のお客様の足元を汚さないように、排水溝に直接持っていって流すこと。」といった具体的な行動は、看護の一環であると教えられました。

これらの教えは、看護とは人々のために何かをすること、他者を思いやることが根底にあるという、看護の本質を示しています。桜田さんにとって、これらの教えは看護師としての行動に深く影響を与え、その看護観を形成する上で重要な役割を果たしました。

看護師へのメッセージ

看護学生が抱える緊張感は、私たちが想像する以上に彼らのストレスを高めています。そのため、実習施設の看護師の方々には、学生たちがのびのびと学べる雰囲気を作っていただけるとありがたいです。多くの実習施設では、学生たちの学びやすい環境づくりにご配慮いただいていることがほとんどですが、一部の実習施設では、学生の挨拶を無視したり、威圧的な言動で学生を傷つけたりする看護師がいるようです。このような行動は、学生たちの心をひどく傷つける経験となってしまいます。初学者の学生たちは、看護者として何かと不慣れな点や配慮が不足していることもあるかと思いますが、どうか温かく見守っていただけますでしょうか。若者たちが看護職にやりがいを感じられるよう、気持ちよく学び経験できる環境づくりにご協力いただけますと、大変ありがたいです。

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