ごきげんさまです。感護師つぼ(@cango_shi)です。
看護師の可能性を拓くのに、すでに新しい道を切り拓いている方々の活動を知ることが第一歩だと思っています。
今回は、千葉大学発ベンチャーでありながら筑波大学発ベンチャーにも選ばれた「ママウェル」の創業者、関まりかさんを取り上げます。
というのも、大学発ベンチャーってとても大切なのです。2006年に、教育基本法は第2次大戦終了直後の1947年に公布されて以来初めて、60年ぶりの改正が行われました。改正された教育基本法第7条では、大学の役割として、高い教養と専門的能力の育成、新たな知見の創造、そしてその成果の社会還元が明記され、大学発スタートアップの促進が図られました。 文部科学省は2014年から「グローバルアントレプレナー育成促進事業」を通じて、この動きを後押ししています。
現在、看護系大学は295校あり、全大学の3分の1を占めるまでになりましたが、看護系大学発のスタートアップは、自治医科大学発ベンチャー第二号のナーステックラボ(代表取締役:川上勝氏)など、依然として少ない状況です。
関 まりか(せき まりか)
【所属・肩書】
千葉大学博士後期課程在籍
株式会社MamaWell 代表取締役
【資 格】助産師・看護師・保健師
【臨 床】富山赤十字病院
【専 門】妊産婦ケア
【受賞歴】第13回ウーマンズビジネスグランプリin品川でグランプリ
「ROCKET PITCH NIGHT AUTUMN 2023」People’s Choice Aword
経済産業省 令和5年度「フェムテック等サポートサービス実証事業費補助金」
公益財団法人ひまわりベンチャー育成基金2023年度助成金交付
令和4年度つくばSociety 5.0社会実装トライアル支援事業スタートアップ賞
千葉市産業振興財団主催【第21回 ベンチャーカップCHIBA】 学生部門グランプリ
千葉大学学術研究・イノベーション推進機構主催 第一回なのはなコンペ(アドバンスコース)2021特別賞
ママウェルの事業内容について
関まりかさんは、日本初の妊婦健康サポートサービス「MamaWell(ママウェル)」を提供する企業を立ち上げました。助産師をオンラインでつなげるサービスはいろいろと誕生していますが、このサービスでは、助産師とデジタルヘルス技術を組み合わせ、妊婦さんの就業継続と健康的な妊娠生活の両立を支援しています。助産師とつなげるだけではなく、デジタルヘルスもつながっているのです。そして、MamaWellを導入することで、企業全体の生産性向上が期待できることから、企業にサービスを提供することで、日本の元気を作り上げることに貢献しています。 妊婦さんが職場での負担を感じつつも、なかなか「辛い」と言い出せない環境を改善するため、MamaWellではデジタルヘルスを活用し、専属の助産師がパーソナルサポートを提供します。これにより、妊婦社員の負担をデータで判断し、企業やチーム全体の生産性向上に貢献しています。
そもそも助産師を目指されたきっかけ
中学時代には、部活と勉強の両立に加え、生理による効率の低下を実感し、女性にしかなれない職業を志すきっかけになったとのことです。それが女性しかなることができない「助産師」への道を選ぶ原点です。助産師になられた後、関さんは総合病院の産科・小児科に所属し、4年間で100件以上のお産を直接介助しました。この経験を通じて、多くの妊婦さんが流産や早産を心配して体を動かすことを控える傾向を目の当たりにし、正しい情報提供の重要性を感じました。 その後、千葉大学大学院に進学し、妊婦の身体づくりをテーマに研究を開始。大学内の起業プログラムに参加し、妊婦さんのニーズを直接インタビューした結果、「是非、サービスを作ってほしい」という声を受け、大学院修了を待たずに起業を決意。半年で会社を設立しました。 関まりかさんの情熱と行動力が、妊婦さんの健康と企業の生産性向上に大きく貢献しています。
今後の活躍がとても楽しみな方です。