ごきげんさまです。感護師つぼです。
去る2月13日に、第111回看護師国家試験が行われました。
医療系国家試験は、災害時に追加試験が行われます。新型コロナウイルスは伝染病という災害に該当しますが、感染に関しては自己責任ということで、受験を禁止されている状況です。
看護師の国家試験受験者は、ただの学生だけではなく、准看護師など職場でクラスターが起きたために感染して受験が出来なかった人がいます。労働災害に該当する感染に関して、自己責任を求めるのは、厚生労働省の定義として疑問が残ります。
また、受験ができなかっただけではなく、受験ができなくなると同時に、職場からの奨学金を受験できなかったために一括返済しなければならないという何重ものダメージが受験生には訪れます。
昨日、厚生労働省に提出させていただきました要望書と、記者会見で紹介した受験生の実際の声をこのブログでは紹介します。
少しでも感情が動いた方は、署名への協力及び拡散協力をして頂けると幸いです。
署名
看護師国家試験:https://chng.it/zMLYw8vXq4
医療系国家試験(学生署名):https://chng.it/yvcwtMFpyQ
医療系国家試験(医療従事者署名):https://chng.it/XtYrPVgqfQ
※まだ実施していない署名がありましたら協力お願いいたします。
要望書を提出したので、あとは世論次第で追加試験が決まります。
第103回看護師国家試験が大雪のために追加試験が行われた際は、受験日の一週間後に追加試験の情報が公開されました。
今、動かないと追加試験は行われないことになります。
是非とも協力お願いいたします。
受験機会を禁止された方の声
正看護師取得を目指されている現・准看護師①
准看護師として勤務する医療機関でクラスターが発生し、自身の PCR 検査で陽性となり受験できずー
准看護師として感染リスクのある医療現場でクラスターが起き、2月8日にPCRを強制的に受けさせられ陽性と判明しました。
正看護師として、国家試験を受けるつもりでしたが、受けられません。
看護師国家試験を受ける人は、ただの看護学生だけじゃなく、既に准看護師として感染リスクがある医療現場で働きながら正看護師を目指す学生もいます。
2年間通信制の学校に通い、仕事も夜勤もある中で一生懸命やってきました。
シングルで娘2人の学費と自分の学費もかかり、訪問看護などでダブルワークをしてやってきました。
夜勤の日は入る前に寝てから行く事が普通ですが、勉強をしてから行き、寝ずに働きました。
努力が報われない事って有るんですね。
感染を避けられない、感染リスクがある人の事の事は把握されてますか?
そこまで把握してこそ、追試について考えていただきたいです。
正看護師取得を目指されている現・准看護師②
―准看護師として勤務する医療機関でクラスターが発生し、自身の PCR 検査で陽性となり受験できずー
2月5日 勤務先の施設で利用者のコロナ陽性が判明 クラスター発生
2月7日 職員に陽性者を確認
2月8日 私も陽性反応あり
2月11日 受診先がようやく決まりpcr 検査
2月12日 受診先の医師会から陽性の連絡、看護師国試の受験資格はなく自宅療養となる
コロナ感染により111回目の看護師国試の受験資格を失いました。
私は准看護師から通信科の看護学校に2年間通学し、正看護師を目指して国試を受験する予定でした。もし合格したら、来年 娘の成人式をお祝いしたいと考え、時間の許す限り働き、体調管理をしながら勉強を続けてきました。
2月13日 残念ながら不可抗力のため受験には至りませんでした。今回のことは、「誰が悪いわけではないから自分を責めないで」
「感染を最小限にすることは大切なこと」「諦めないで」と一緒に頑張ってきた仲間や学校の先生、診療して頂いた医師、支えてきてくれた娘に励まされました。
ここで私からお伝えしたいことがあります。感染や大雪などから受験資格を失われないように、事前に追試の措置がとられていれば、安心して勉強や受験ができたのではないでしょうか。
看護学生 ―国試2日前の PCR 検査で陽性となり受験できずー
私は今月の 8 日にコロナ陽性が判明しました。病院の先生にも国試前ということを伝えると、救済措置があるかもしれないからと、保健所の方と連絡をとってくださいました。そしたら、国試 2 日前に連続で陰性になれば受験しても良いとなりました。しかし、2 日とも陽性。体はきつくない。熱もない。軽い喉の痛みだけ。もう本当に悔しいです。私は色々あって大学を留年しました。辞めたいと思った大学をやっとの気持ち
で卒業まで乗り越え、やっと掴んだチャンス。一瞬で閉ざされました。自分の努力は報われないものかと。
もう、先が真っ暗です。同じ勉強をもう一年するのかと思うと、本当にやらせない気持ちです。
看護学生 ―コロナ感染で自宅療養中のため受験できずー
医療従事者として冷静に考えると、コロナ感感染を防ぐという国の観点は理解できます。受験者の立場からは感染者だから受験できない、その理由は整合性はあるのだろうか。疑問に思う。
国家試験とは能力認定をする試験だと鑑みると遺憾な措置として受け止め、追試という公平性を求めます。
子どもをもつ看護学生 ―コロナ感染で自宅療養中のため受験できずー
感染経路はわかりません。1 月半ばから感染者が増え、学校はオンラインになりました。子供も休ませたかったですが、小学生なのでなかなか休ませるわけにもいかず、学童保育だけ休ませていました。もちろん、どこかで外食をしたり遊びにいったわけでもありません。買い物も週に 1、2 回夜の人の少ない時間に短時間で済ませるなど対策していました。
また、シングルマザーで子供と 2 人暮らしで実家の家族にすら会わない生活をしていました。家族も医療従事者でより制限した生活をしていたため、買い出しなどを頼むことも出来ませんでした。陽性になる数日前より子供に咳や鼻水などの症状があり、学校を休ませていました。国
試 9 日前の 2 月 4 日から私が発熱し、子供と一緒に検査を受けたところ私だけ陽性になりました。症状があったので療養期間は 10 日。国家試験の次の日まででした。幸い症状は軽減し、症状が 24 時間経過してから2 回 PCR 検査を受け 2 回とも陰性であれば早めに解除できるように保健所が調整してくれ、検査をうけましたが陽性でしたので今回の国試は受けれないことになりました。
同居家族が多い看護学生
―家族のコロナ陽性に伴い、濃厚接触者として PCR 検査を行ったところ陽性で受験できずー
私の家族は兄弟が多いですが、私の国試のためにコロナにかからないよう、小学校や中学校で 1 人でもコロナが出た情報が入った時には学校をその日から休んでもらったり、無料で受けれる PCR 検査を濃厚接触者でない時でも家族には受けてもらったり、家族一同感染対策をしてもらっていました。しかし、今回国試 1 週間前に母がコロナ陽性になってしまい、私も家族であったため濃厚接触者で検査を受けたところ陽性でした。そして国家試験を受けることを諦めることになりました。3 年間、辛い実習や勉強、国家試験に受かって看護師になるためにと、逃げずに頑張ってきて、内定ももらい、後少しだけ、後少しがんばれば、と最後の追い込みの中で、感染対策ももちろんしながら緊張の中で毎日を過ごしてきました。それでも陽性になった以上、どこかに自分の甘さがあったのかもしれないですが、正直ワクチン 3 回接種し、家でもマスクをして、外出を控えながら過ごしていたのに、ワクチン接種をしていない、家ではマスクをしていないこともある兄弟がかかっておらず、自分が陽性になった時には、とてもとてもやるせない気持ちになりました。どうして私が、、ってすごく思いました。本当にかかったことはどうしようもできないけれど、ここまでしてかかってしまい、そのためにこれまでの努力を出し切る権利もなくなるのは、本当に悲しいです。どうか、追試があることを祈っています。期待しています。もしもこうなった私のような学生が 1 人 2 人なら個人の希望だけでは通してはいけないと思いますが、同じ人が多くいるのならば、もう一度チャンスを与えていただきたいです。今年は無理ですとなるのであれば、来年以降同じような思いをする人が少なくなるように、対策を考えていただけたら嬉しいです。
看護学生 ―同居する親がコロナ陽性で、自身も感染し、受験できずー
ひどすぎます。学生の未来を潰さないでください。追試を。
新型コロナウイルスの影響で受験できない人々
新型コロナウイルス感染症に罹患し、入院中、宿泊療養中または自宅療養中の受験者
• 医師の判断により、検査せずに「擬似症患者(みなし陽性者)」と診断された受験者
• 濃厚接触者で、初期スクリーニング(自治体等によるPCR等検査)の結果、陽性であった受
験者
• 濃厚接触者で、受験当日に症状があり、受験できなかった受験者
• 濃厚接触者で、公共の交通機関を利用しない、かつ、人が密集する場所を避けて試験場に
行くことが難しかった受験者
• 濃厚接触者で、なんらかの理由で、終日、別室で受験することが不可能だった受験者
• 試験当日に実施した抗原検査の結果が陽性となった受験者