ユニーク看護師 細井恵美子 92歳現役ナース NHKハートネットTV出演

ごきげんさまです。感護師つぼ(@cango_shi)です。

看護師の可能性を拓くのに、すでに新しい道を切り拓いている方々の活動を知ることが第一歩だと思っています。

ここ数日、90歳オーバーナースの紹介を続けてきましたが、今回はその前のドキュメンタリーテレビに登場したナースと組み合わせた92歳現役ナースの細井恵美子さんを取り上げます!

1972年に訪問看護の仕組みを勤務先の病院に提案するなど、日本の訪問看護の先駆け中の先駆けの方でもあります!

写真は日経WOMANより拝借 https://woman.nikkei.com/atcl/aria/feature/19/092700144/092800001/

細井 恵美子 (ほそい えみこ)

【所属・肩書】社会福祉法人楽慈会 山城ぬくもりの里 顧

【出 身】国立舞鶴病院看護婦養成所、佛教大学文学部国文科、佛教大社会学部社会福祉学科
【経 験】介護老人保健施設ぬくもりの里副施設長、社会福祉法人京都南山城会山城ぬくもりの里施設長
【臨 床】医療法人京都南病院
【資 格】看護師

ユニークキャリア

京都府北部の農村で生まれ育った細井恵美子さんは、終戦直後の1946年、15歳のときに京都府舞鶴の看護婦養成所に入りました。その頃、舞鶴港にはシベリアからの引揚船が次々に入ってきていました。そこで戦争で傷ついた人々を看護する中で、細井さんは人の人生に思いを馳せる姿勢を培いました。16歳で、看護師の免許を取得し、5つの病院で看護師としての経験を積み重ね、36歳のときには京都南病院に就職。総婦長として看護師たちを統率しました。

1972年には、細井さんが勤務先の病院に訪問看護の提案をしました。当時、家庭での介護を支援する制度はほとんど存在していませんでした。しかし、彼女は利用者のために家庭訪問を続け、一緒に食事をしたり、お茶を飲んだり、身の回りの世話をしたりすることで、利用者から大いに信頼を勝ち取りました。

高齢化社会が進む中、1986年には「老人保健施設」の制度が誕生しました。これはリハビリや介護を行いながら、高齢者の在宅復帰を支援する施設です。細井さんはその施設を早速つくるよう病院に提案し、自ら副施設長となりました。看護から介護へと軸足を移すことで、細井さんは利用者が最期まで自分らしく生きるための支援が介護の本質だという考えを持つようになりました。

現在92歳の細井さんは、京都府宇治市にある施設で今も現役の介護職員として働き続けています。週3回、片道1時間の道のりを通い続ける細井さんの胸には、「その方らしく、生ききれるようにお手伝いをしたい」という強い思いがあります。

3年前、細井さんは大腿骨を骨折し、一時は車椅子生活を余儀なくされました。そのとき、引退するかどうかを考えましたが、必死にリハビリを行い、再び職場に戻ることを選びました。その理由には深い思いが込められています。それは、認知症の利用者さんとの接し方や、介護の知識を深め、介護者としての使命を全うするためでした。

細井さんは幼い頃から看護師に憧れ、ナイチンゲールの本を読む母から影響を受けて看護婦養成所に入りました。その道は困難に満ちていましたが、彼女は誇りを持って看護師の仕事に取り組みました。定年を迎えても介護の分野に足を踏み入れ、その精神を持続させています。現在働いている「山城ぬくもりの里」では、施設の立ち上げから関わり、医療と介護の橋渡しを図る重要な役割を担っています。

細井恵美子さんのストーリーは、人生を人々の支えとなるために捧げることの美しさを物語っています。年齢を重ねてもなお現役で働き続ける彼女からは、人々の生活を支えるための強い意志と情熱を感じることができます。これからも細井さんの活動を注目していきたいと思います。

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