ごきげんさまです。感護師つぼ(@cango_shi)です。
訪問看護ステーションを経営していた時、認知症患者さんに行く訪問看護師さんは、なるべく固定していました。シンプルに、患者さんが最も不穏にならず、安心感を提供できることを大切にしていました。しかしながら、訪問看護ステーションというのはチームでの運営になります。一人の看護師が24時間オンコールも持つことが出来ないので、緊急時に訪問に行けるように他の訪問看護師さんも行けるようにしておきたい。
どうすればいいだろうか? と悩みながら、空き時間がある訪問看護師に研修という位置づけで同行してもらって患者さんとの相性を探ったり、訪問看護師に家や患者さんのことを知ってもらうということを試行錯誤していました。
解決策にはなりませんが、参考になる論文をみつけたので、紹介します。
Continuity of Nursing Care in Home Health: Impact on Rehospitalization Among Older Adults With Dementia(認知症患者の訪問看護:同じ看護師によるケアがいい!)
一言で言うと、在宅医療を利用している認知症患者さんは、同じ訪問看護師からケアを受けることがよいことが証明されました。実際には、再入院のリスクが減るということです。
研究を実施されたのは、ニューヨーク大学ロリーメイヤー看護学部(New York University Rory Meyers College of Nursing.)のChenjuan Maさんです。
2010年から2015年の非営利の在宅医療機関の持つ人材、訪問看護評価などのデータから後ろ向き研究で実施したということです。対象となる患者数は、23,886人と大規模データを活用しています。このデータを提供することが出来る在宅医療機関もすごいのですが、このデータから結果を導き出す研究者もすごいです!
Ma C, McDonald MV, Feldman PH, Miner S, Jones S, Squires A. Continuity of Nursing Care in Home Health: Impact on Rehospitalization Among Older Adults With Dementia. Med Care. 2021 Oct 1;59(10):913-920. doi: 10.1097/MLR.0000000000001599. PMID: 34166269; PMCID: PMC8446319.
http://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov.iuhw.remotexs.co/34166269/
日本語でもニュースになっていました。⇒https://project.nikkeibp.co.jp/behealth/atcl/news/overseas/00114/