訪問看護師が泥棒になる事件から学ぶ ①事後対応

ごきげんさまです。感護師つぼです。

愛知県一宮市で、訪問看護師が、訪問看護先で現金を盗んだことで逮捕さえる事件が起きました。

一宮警察署 窃盗の疑いで逮捕されたのは、一宮市木曽川町玉ノ井の看護師(42)の女です。

 警察によりますと、女は、11月27日、訪問看護で訪れていた70歳の男性の住宅から現金13万円を盗んだ疑いが持たれています。

 警察の調べに対し女は「生活費が苦しかったから」と容疑を認めているということです。

 男性の住宅からは、他にも現金がなくなっているということで、警察は、関連を調べています。

名古屋TV メーテレ https://www.nagoyatv.com/news/?id=010315,2021/12/11

今までホームヘルパーさん(2012年)や准看護師さん(2007年)が逮捕される事件は、ありましたが、看護師が逮捕される事件が報道されたのは、今回が初めてだと思います。

認知症患者さんには、物盗られ妄想や被害妄想といった症状があるので、無実の場合にも、疑惑がもたれるケースやトラブルに巻き込まれることがあります。

だからこそ、この事件を受けて訪問看護師及び訪問看護ステーション経営者は、ステーション内で一度対策を考えてみてください。

2019年11月にセキュリティ会社セコムの社員が、空き巣を働いた事件での対応方法を参考にしています。セコムも訪問看護ステーションを経営しているので、参考になります。

事件が起きた際

前述したように、訪問看護ステーションは、認知症患者さんと接する機会が多いために、トラブルに巻き込まれることが多々あります。

そのために、なるべく訪問看護師に金銭に触れることがないように、訪問看護費用は引き落としにするなど経営者が工夫をするのですが、それでも全てをカバーすることができなくて、トラブルに巻き込まれることがあります。

この経験が、実際に問題が起きた時に問題を正確に判断できなくなることがあるので要注意です。

まずは、事実確認をしっかりとしましょう。(その際に注意するべき点は、もし訪問看護師が犯罪を犯していた場合、事実を隠そうとするケースがあります。)

ということで、スタッフからの連絡か?利用者さんや家族からのクレームか?によって対応は、細かに分かれますが、下記のステップで対応していきましょう。

クレームが入った場合は、このクレームが重大な告発であることを、連絡してくれた方にお伝えして、調査のために時間を頂きたいと申し出ます。その際に、該当者は、担当から外すことをお伝えして、再発防止や証拠隠蔽が起きないことなどを伝えましょう

管理者など管理職者とそれに準ずる人で調査を開始します。
1)その職員が担当するほかの利用者から、類似のクレームや事象がないか調べる
2)「物がなくなったというクレームがありました。何か心当たりはありますか?」と事情確認。

他の利用者にも同じことが起きていた場合
⇒職員の不正の可能性が高いです
⇒経営者と管理者会議を実施(必要に応じて、弁護士や社会保険労務士に相談)

本人に通知。
クレームから調査結果までを説明。
経営者の最終判断の伝達

申立者に報告
証拠がつかめなかった場合は、調査と判断をしっかりと報告

不正が発覚した場合。
利用者へ賠償、職員の解雇、職員への賠償請求、賠償責任保険の確認などを実施。

会社として謝罪文及び状況説明を行う
公式サイト、利用者宅、ケアマネージャーなどなどに実施します。

参考に、セコムさんの謝罪文を下記に記載しておきます。

予防

そもそも、犯罪が起きないような環境を作り上げることが大切です。

上記に記載しましたように、訪問看護費用は引き落としにするなどして、訪問看護師が金銭に触れる機会をなくすことなど、仕組み化が大切です。

今回の事件をきっかけに、犯罪が起きないようにするためには、どのような工夫ができるのか?
一度、訪問看護カンファレンスを実施してみることが大切です。

詳細は、今度また執筆しますね。

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